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前頭側頭型認知症とは?

前頭側頭型認知症

「前頭側頭型認知症」とは、50~60代と比較的若くして発症する認知症で若年性認知症の原因のひとつです。

額(ひたい)のところにある『前頭葉』と両耳のところにある『側頭葉』のいずれかが発症してしまい、やがて『前頭葉』『側頭葉』の両方が萎縮してしまう病気です。

前頭側頭型認知症の原因として、「ピック球」「タウ蛋白」や「TDP-43」「FUS」などの異常なたんぱく質が前頭葉と側頭葉の脳神経細胞に溜まることでその部分が死滅し萎縮することが知られている。原因は未だ解明されていません。

2015年厚生労働省により「指定難病」のひとつに指定されています。


前頭側頭型認知症の症状

側頭葉が萎縮した場合

側頭葉は言葉を理解したり、記憶したりする場所で聴覚や臭覚にもつかさどっています。

  • 簡単な名詞など知っているはずの言葉を聞いても意味がわからない。始めは余り使わない言葉からわからくなるので会話として問題はないのですが、進行していくと良く使う言葉までも分からなくなってしまいます。
  • 知人や友人の顔を見ても誰かわからない

前頭葉が萎縮した場合

前頭葉はヒトの『感情』『意欲』『周囲のものによる関心』『計画的な行動』『良し悪しの抑制』など、物を考えたりする中枢的な役割を持った場所です。

  • お店や人の家の庭先にあるものを勝手に持っていく⇒そこにあるのもが食べたいから食べる、欲しいから持って帰るなど、悪い事とわかっているが、欲求を抑えきれずに行動してしまう。
  • 一時停止違反や信号無視など交通違反を繰り返す。
  • 毎日のように急に出かける。

側頭葉と前頭葉、どちらが萎縮しても起こる症状

  • 甘いものが過剰に好きになる。
  • 毎日同じ食事を食べる。
  • 食べ物をあればあるだけ食べる。

※側頭葉から萎縮することが多い。

初期症状として、会話の理解力などの認知障害が軽い為、あるいは目立たないために周囲の方は「変な事をするようになった」と感じる事はあるが、認知症だと疑われる事は少ないでしょう!

また、行動について指摘されると悪い事だと理解はできているので、「謝罪したり」「行動をやめる」ことはできても、また同じ行動をとります。

前頭葉障害により性格の変化などの行動の変化が目立ち、認知症と診断されず、社会生活が破綻し、家族に甚大な被害が及ぶなどの悲劇的事態もすくなくありません。

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