認知症の症状は、原因となる病気の種類や個人によって差がありますが、共通してみられる症状は記憶障害(ひどいもの忘れ)や認知障害(今まで出来ていた事が出来なくなる)などの中核症状です。
記憶障害
記憶力が低下し物忘れが多くなる。進行している人はほとんど、記憶を失なわれます。
- 何度も同じ事を言う・聞く
- 自分の家にいるのに「家に帰る」と言う。
- 物をしまった場所がわからなくなる
- 朝食を食べたこと事態を忘れる。
見当職障害
日時(今日は何月何日?)/場所(今どこにいる?)
自分や周りの人の現在の状況を正しく認識(見当職)出来なくなる。
- 道に迷う。=よく知っている場所で迷子になる
- トイレの場所がわからなくなる。
- 辞めた職場に行くと言い張る。
- よその家に入り込む。
- 家族が分からなくなる。「どなたですか?」と言う。
- かなり古いことを昨日の事に様に話す。
- 自分の家にいるのに「それでは失礼します」と外へ出て行こうとする。
失語
言語を操る能力が低下するため、上手くしゃべれなくなったり、相手の言ってる事が理解できなくなる。
- 単語や物の名前が出なくなり「あれ・それ」などと言う。
- 他人の言う事をオウム返しする。
- 言葉を発しなくなる。
失行
運動機能に障害はないのにこれまで出来ていた簡単は動作が出来なくなる。
- 鉛筆を持っても字が書けなくなる。
- ズボンの上からパンツを重ねてはいたりする。
失認
見た物が何であるか認識できなくなる。触ったり、匂いを嗅いだりして認識できる。
- 鏡に映った自分が誰なのか分からなくなる。
- 醤油が何か分からなくなり、飲んでしまうことがある。
- 自分の指を見ても何指が分からなくなる。
実行機能障害
物事を論理的に考え、状況を把握し、行動に移す。判断力(実行機能)が損なわれる。
- 電話がかけられない。
- 一人で買い物が出来ない。
- 料理の手順が分からない。
以前は難なくこなしていた家事も失敗が多くなり、やがてできなくなります。また趣味や日課でしていたこともできなくなり、やめてしまうことがあります。