今の医学では、進行を抑えたり症状を改善したりすることは可能です。

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認知症を完治させる方法は、まだ見つかっていません。

今の医学では壊れた脳神経細胞を復活させたり、萎縮している脳を元の状態に戻すことはできません。

しかし、進行を抑えたり、遅らせたりする方法はいろいろあります。



アルツハイマー病の進行を抑える薬

種類 作用・特徴 副作用の有無(個人差があります)と注意点
アルツハイマー病の治療薬 脳内のアセエエチルコリンという物質を分解する酵素の働きを抑えて進行を遅らせる。初期から服用する方がよい 服用し始めは、吐き気や食欲不振などの副作用がある。そのため、少量から服用を始め副作用がでなければ量を増やす。

※一日一回、きちんと服用する必要がある。

認知症の症状を軽減するための主なお薬

種類 作用・特徴 副作用の有無(個人差があります)と注意点
抗精神薬 幻覚・妄想・せん妄・攻撃性などの症状に効果を発揮する 活気がなく筋肉が硬くなる場合がある、そのため滑らかな動きができなくなる。眠気を起こり日中ぼんやりすることがある。食べ物も飲み込みが悪くなる。便秘になる。

※ふらつきなどの症状が見られた場合は転倒に注意が必要です。

 

抗うつ薬 気分や意欲を改善させる。続けて飲むことで効果でる。 効果が現れるまでに時間(2週間前後)がかかるものが多い。効果より先に副作用が出やすい⇒眠気・口渇・便秘・めまい・ふらつきなど)

※ゆっくり減量すること

抗不安薬  緊張・不安・いらいら・不眠などの症状を一時的に和らげる薬。効果が早く現れるのが特徴  集中力の低下・眠気・めまい・ろれつが回らなくなるなどの症状が出ることがある。

※転倒注意。長期間、服用を続けたり、何種類もの薬と併用することはしない事。

睡眠導入薬 不眠症の改善を目的とするが、連用すると効果が減る。 眠気が残ったり、ふらつきが起こることがある。

※転倒注意。特に夜のトイレは注意が必要です。

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